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| 『ロボティクス・ノーツ』主題歌「拡張プレイス」発売記念 志倉千代丸×Zwei対談 前編 |
| 2012年 6月 08日(金曜日) |
![]() 志倉千代丸さん(以下、志倉さん):音楽ユニットとしては既に完成されていたので、どうせ組むならあえて一度Zweiをぶち壊してみたいなと。今までやってきたこととは違うサウンドやパフォーマンスを目指したいと思いました。ただ、いままでのファンには怒られるだろうなと思ったら、やっぱり一部からは怒られちゃいました(笑)。 Zwei :本当ですか?(笑) 志倉さん :Ayumuさんにソロで(PCゲーム)『うみねこのなく頃に散Episode5』の主題歌「オカルティクスの魔女」を歌ってもらった時より、その後、Zweiとして(Xbox 360版)『Memories Offゆびきりの記憶』のOP曲「小指のパラドックス」を歌ってもらった時のほうが反響は大きかったですね。良い意味でも悪い意味でも。もちろん良い意味の方が多数ですよ(笑)。 Zweiと僕が組むことで何らかの化学反応が起きるのは必然で、良い、悪い、それぞれの意見があるのはしかたがない。ただ、それを恐れずに、Zweiはどういう方向性が良いのかを僕なりに考えています。もちろん『ロボティクス・ノーツ』の主題歌ということで、どんなお客さんが聴いてくれて、どんな感想が寄せられるかも意識しました。今回の曲はいつものZweiとはひと味違っているので、どんな反応が返ってくるのか楽しみです。 ●熱さとさわやかのマッチングがうまくいった「小指のパラッドクス」 ―Zweiの音楽は志倉さんとの出会いによって変化がありましたか? ボーカル・Ayumuさん(以下、Ayumuさん):ガラっと変わりましたね。Zweiのサウンドはゲームやアニメに合うんじゃないかと言われていましたが、実際に志倉さんの曲を歌ってみるといろいろな発見がありました。キャッチーで、アレンジも作品や楽曲を盛り立てるようになっていて。 ベース・Meguさん(以下、Meguさん):いままでは私達が主役だったけど、今回はゲームがあって、その世界観をZweiが表現しているわけですよね。絶対に壊してはいけないゲームの世界に、Zweiのアーティスト性がどこまで入り込めるか、さじ加減が難しいなと思いました。 Ayumuさん :私達のカラーにこだわったままだったら、新たな挑戦もできなかったし、変化してくこともできなかったので、志倉さんには「壊してくれてありがとう」ですね。 Meguさん :私たちが音楽をするにあたってはいろいろなことに挑戦したい、いろいろなものに染められて、それを自分達にものにしたいという気持ちが強くて。そんなアプローチをした結果、皆さんが受け入れてくれるのが理想なんですけど……。 ―Zweiは「Movie Star」をはじめとするスタイリッシュなサウンドとアーティストイメージがあったところに「小指のパラドックス」がアグレッシブなロックサウンドだったことに驚いたし、『Memories Off』という、せつないゲームに激しい楽曲がテーマになったこともビックリしました。 志倉さん :僕の中ではまだ実験段階で、Zweiのアーティスト性と楽曲、作品とのマッチングについて模索していた頃でした。Zweiのステージパフォーマンスはひたすら熱くて、そこにさわやかさを掛け合わせてみたら想像以上に良かった。ライブでの反応も上々で「これもありだな」って。 ●ゲームソングとの出会いがZweiとゲームファンに衝撃を与えた ―ゲームのテーマ曲を歌うことで、ファン層の変化など、変わったと感じたことはありますか? Meguさん :最初は全然違う土俵に立つ感じでした。今までは女性のお客さんがほとんどだったけど、ゲームから知った方は男性が多かったですね。不安や期待などいろいろな気持ちがありましたが、いざステージに立つとお客さんが熱い反応や声援をくれてありがたかったです。 Ayumuさん :いままではお客さんがしっとりと聴き入ってくれている層が多かったけど、今はパフォーマンスに対しての反応がダイレクトだったり、グルーヴ感もすごいので、新鮮な感じです。 ―アニソンやゲーソンのジャンルでは珍しいタイプのサウンドとパフォーマンスだったのでZweiの登場は衝撃的だったと思います。 Meguさん :最初、「お客さんが何を求めているんだろう?」とすごく考えました。ライブやイベントに来てくれるのはゲームが好きな人が中心なので、「このテーマ曲はZweiが歌うからカッコイイんだよね」と思ってもらえるように願っています。 Ayumuさん :音楽活動をしていく中で手本になるバンドやユニットを探すという方法がありますが、私達の場合は見つからないんです。それはオンリーワンという風にも捉えられるけど、皆さんが私達の音楽をどうキャッチしてくれるかもイメージしにくいってことでもあります。 Meguさん :ボーカルとベースの二人組というのが珍しいですよね。一番耳に入るのはボーカルで、そこにベースの存在をどう活かそうか、耳を傾けてもらえるか。またステージでもボーカルとベースが並び立つようにと常に考えてます。 ●それぞれの視点から見たお互いの魅力とは? ―志倉さんから見たZweiの魅力とは? 志倉さん :「Zweiってどんなユニットですか?」と問われた時に、回答者それぞれが違った答えになるような要素がたくさんあることと、パフォーマンス力の素晴らしさかなと思います。ニュースの伝達スピード、反応速度の速いアニメ・ゲームファンの中で、Zweiというユニットがどんな風に捉えられて、伝えられていくのか、今後が楽しみです。 ―Zweiのお二人から見た志倉さんの印象は? Ayumuさん :すごい研究してるなって思います。 Meguさん :ロックの世界とは違う音楽だと思うんです。今まではどれだけストレートに伝わるかを一番にやってきたけど、志倉さんの楽曲は難解なゲームをやっている感覚。すぐに解けちゃったらおもしろくないんです。自分で謎を解いて、答えを見つけ出した時にカタルシスがある。曲をいただいた後、すぐに理解したり消化できなくて、ゲームをやったりして自分の中で解釈して音に出したり、歌に出している感じで。その作業が新鮮で楽しかったですね。 Ayumuさん :ゲームやって、聴いて、ゲームをやって、また戻るみたいな。 ●Zweiの曲はライブ、ステージパフォーマンスを重視 ―志倉さんの詞にはゲームのヒントや核心になる部分があるけど、それはボカしていたり、リスナーに委ねるところがありますよね。 Ayumuさん :だからレコーディングに入る時にもどう解釈するか、悩みました。今回の「拡張プレイス」では少しお話をお聞きできたので、より核心に迫った解釈ができたんじゃないかなと思っています。 Meguさん :他のアーティストさんはどのように解釈して歌っているんですか? 志倉さん :もちろん説明を求められたら説明するよ。でもそこまで心配しなくても大丈夫。僕から何も言わなくても二人はこんなボールを返してくれるんじゃないか、というイメージが見えてるから。どちらかというと、僕が重視しているのはライブなんです。 Ayumuさん :そうなんですね! 志倉さん :曲をどう解釈したかはベースがちょっとハネてみたりとかCDの音源にも出るけど、ライブではそれにプラスして二人の表情もお客さんは見てるわけです。例えば言葉の意味とか歌う時に顔に出ますよね。それを見て、「ここは楽しんでいいんだ」と確かめ合ったり。そういう楽しみはCDにはない。二人がこの曲を解釈して、どんな表情をするかも含めて想像が付くんです。作品主題歌の詞には答えがなくて、詞というのは全てが『伏線』みたいなものなんです。その詞に書かれたキーワードの答えは作品の中にある。だから曲は入口であって、答えが知りたかったら作品をやってもらうしかないんです。詞の意味全部を説明しようとしたら、小説10冊分くらいのテキストを読んでもらわないと伝えきれない。だから中途半端に伝えるより、キーワードとして投げた詞の解釈で歌ってもらえれば十分かなと思ってます。そこは作家とアーティストの信頼関係ですよね。 Ayumuさん :考え過ぎだったかも! 「拡張プレイス」も結論が欲しい曲じゃなくて、ただ気持ち良さ、爽快感があればいいのかなと。 志倉さん :「拡張プレイス」という楽曲をどう楽しむかはZweiもお客さんもこれから一緒に模索していってほしいです。お客さんにもパフォーマンスがあるから。お客さんのパフォーマンスにZweiも影響されるはずです。 Meguさん :確かにそうですね。 志倉さん :(PSP版『うみねこのなく頃に散~真実と幻想の夜想曲~』OP曲)「イナンナの見た夢」も難しい曲で、ライブでは何度もやっていると思うけど、より良いパフォーマンスを発揮するためにも、もっともっとライブの中で見てみたいと思います。 ●志倉さんの緻密な歌詞には1語の100ミーニングの意味が隠されている時も!? ―志倉さんの書かれる詞は作品の世界観を深く掘り下げているので、大変そうですね。 志倉さん :『うみねこのなく頃に散』のテキストも散々読んで、「だいぶ読み進めただろう」と思って、スクロールバーを見たらまだ1/3で愕然とした覚えが(笑)。 Meguさん :それくらい苦労されて作られている世界観がありますよね。 志倉さん :詞の一語がダブルミーニングどころか、100ミーニングくらいあるわけです。"赤い"という言葉を使ったら、血やバラ、ハート、復しゅうの色とか込められた意味がいろいろあり過ぎて、説明しにくいところもあって。聞き手の感じ方は十人十色。抽象的な言葉を選べば選ぶほど、感じ方の振り幅が生まれます。そのあたりの割合も色々と工夫して作ってます。 ―そこまで手が込んだ歌詞だからこそ、聴き応えがあるんですね。 志倉さん :ゲームのOPを聴く時は導入部、つまり入口だけど、そこから最後までプレーするとゲームのストーリーを知っている状態になりますよね。そこでもう一度、曲を聴くと違ったものが見えてきたり、新たな発見があるのが、音楽の中でも『主題歌』のおもしろさだと思っています。 ●ゲームソングを生で演奏するのが難しい理由 Meguさん :ゲームの曲は詞だけでなく、曲自体も難しいのはなぜですか? リズム隊の人からゲームの曲は難しいという声をよく聞くんです。 志倉さん :元々ロックというのはシンプルなコード進行で完結するケースが多いんです。3コードだけで楽曲が成立してしまう名曲もざらにあります。一方、この業界は音楽おたくが多いと思っていて、今ほど機材がない時代から手間暇掛けて理詰めで音楽を作ったり、僕みたいにゲーム音楽やBGMを作ったり、スーパーファミコンの時代からプログラミングしていたり。根本的にルーツが違うんです。 Meguさん :なるほど。 ―音楽にオタクが多いのはわかります。多重録音や分厚いアレンジを好んだり、こだわるのが大好きで。 志倉さん :でもこのタイプの音楽家の悪いところは音を入れ過ぎ、音数が多過ぎなんです。バンド編成も考えずに1個1個の音が簡単に出せるし、多重録音で容易にトラックを増やせるので、それが良くない方向に行ってしまう場合があります。ボーカルのリバーブ感……お風呂で反響する感じも、音と音に隙間がないと伝わりませんからね。ボーカルの息の切れ目までが歌い手の表現だし、ベースでもピック弾きと指弾きでは全然違うけど、そういう細かい輪郭が伝わらなくなる。それは単純にボーカルとベースのレベルを上げればいいということではないんですよね。……と、僕も気にしながら音数を増やしてます(笑)。 一同 (笑) ●どんな人にも刺さる音楽を目指す! 口コミも重要 ―志倉さんの曲も分厚くて壮大なアレンジの曲も多いですよね。 志倉さん :ちなみに「拡張プレイス」もトラックダウンを何回もやり直しました。サウンドプロデューサーから上がってくるたびに「これじゃ、声の余韻が聴こえない」とか「この音がジャマ」と投げ返して。でもエンジニアサイドもどうしても入れたい部分もあって、何度もやり取りを繰り返してます。僕も音を詰め込みはするけど、音の輪郭、Zweiだったら肝になる、歌とベースを伝えようと意識してます。 Meguさん :音楽ってどういう方達に聞いてほしいとか、自分自身の心の叫びとか曲によってテーマがあると思うんですけど、ずばりゲームの音楽はどういった人達を対象にしているのですか?教えて下さい!! 志倉さん :インタビュアーになっちゃった(笑)。いろいろな人が聴いてくれてる景色を想像してるかな。TVを点けて、ゲームを立ち上げて、主題歌を聴いてくれてる人をイメージしてみたり、アキバの街頭で流れているのを偶然聴く人、TVのCMで聴く人とかいろいろ妄想してるけど、究極的にはどんな人にも刺さる曲だよね。既存のファンの人だけに評価されればいいとも思ってないし、自分が絶対正しいなんて思ったこともない。だからスタッフの意見を取り入れるようにしてる。多数決で割れたら、聴き手も同じ割合で割れる可能性が高いだろうと。 Ayumuさん :いいこと聞いちゃった! Meguさん :あと、おたくと呼ばれる人達は引き出しの広さを感じることがありますね。 志倉さん :何でも吸収してくれる順応速度と反応速度、何でも自分達のものに吸収できる技を持ってますね。このジャンルになかった音楽が入ってきてもすぐに許容・認知されるし、広がっていったり。アニメやゲーム業界はボーダーレスで、何でも受け入れる懐の深さがあります。良い曲であれば、演歌でもハマりますから。ネットやTwitter、口コミで話題になるものはおもしろいものとして捉えてくれる。むしろ知らないと情報弱者になるから必死に情報を集めたり。そんな楽曲を目指してます。「拡張プレイス」でも"特別なこの場所~"の後に、例えば"う●こ!"と小さく入ってたら話題になるでしょ? 知らないと遅れてる感。それが重要なんです。(笑) Ayumuさん :本当に入れたらマズいですけどね(笑)。 志倉さん :お食事中の皆さん、本当に申し訳ない(笑)。 (つづく)
拡張プレイス●価格/1,260円(税込) ●発売日/2012年6月27日(水)予定 ●発売元/5pb. ●販売元/アニプレックス ―6月15日更新予定の『ロボティクス・ノーツ』徹底予習第九回 志倉千代丸×Zwei対談 後編 に続きます!!― ![]() ●ジャンル/拡張科学アドベンチャー ●発売日/2012年6月28日(木)発売予定 ●対応機種/PlayStationR3、Xbox 360 ●価格/【PS3】 初回限定版:9,240円(税込) 通常版:7,140円(税込) 【Xbox 360】 初回限定版:9,240円(税込) 通常版:7,140円(税込) ●開発/5pb. ●発売/5pb. ●企画・原作/志倉千代丸[5pb.] ●プロデューサー/松原達也[5pb.] ●シナリオ/林直孝[5pb.] ●キャラクターデザイン/福田知則[5pb.] ●メカニックデザイン/石渡マコト[ポリゴン番長] ●音楽/阿保剛[5pb.] ●協力/JAXA宇宙航空研究開発機構、Nitroplus ●CERO/C ●音声/フルボイス 【関連サイト】 ●Zwei Official Web Site/ ●Zwei Official Blog/ ●Zwei ツイッター Megu/@Zwei_Megu ●Zwei ツイッター Ayumu/@Zwei_Ayumu ●ゲーム公式サイト/ ●シリーズ公式サイト/ ●5pb.Games/ 【関連記事】 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第一回 ロボットの周りに人間アリ!?個性豊かなキャクターを紹介 ポケコン 『TPDA-2010 Phondroid T40HA』を試す~大人気アプリ『キルバラッドON-LINE』もプレイ可能~(『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第二回) 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第三回 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第三回 企画・原作 志倉千代丸さんインタビュー 前編 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第四回 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第四回 企画・原作 志倉千代丸さんインタビュー 後編 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第五回 八汐海翔インタビュー 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習!第六回 瀬乃宮あき穂インタビュー 『ロボティクス・ノーツ』徹底予習第七回 日高昴・大徳淳和インタビュー ― あみあみへのリンク開始 ―> 【この記事に関連するアイテムを今すぐチェック!!】(リンク先:Amazon) ©MAGES./5pb./Nitroplus |
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