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2012年 8月 05日(日曜日) |
【アニメレビュー】アニメレビュー“たまごまご”のココがアニメを楽しむツボ! 今回は3日連続で『ゆるゆり♪♪』をお届けしています。前回のキャラクター紹介に続き本日は本作の見どころをご案内します!!
■定番ギャグで、安心安定のゆるゆりクオリティ
『ゆるゆり』シリーズの最大の見所はどこか、と聞かれたら、やっぱり「安心感」なんです。
「百合なところじゃねーの?」と言われたら、そう、そのとおり。けれど「百合」だけだったら、別に女の子同士のイチャラブ好きじゃない人は、いまいち楽しめないと思うんです。
まあ、ぼく自身百合好きなので、どうしてもそこは高得点つけてしまうのですが、もうちょっと客観的に見てみます。百合に興味が無い人でもちゃんと楽しめる要素が満載なんですよ。言うなれば、『トムとジェリー』のような安定したギャグアニメとして、安心のクオリティや定番ギャグを楽しめる。だから誰にでもオススメできます。
例えば前回も書いた「\アッカリ~ン/」ですね。
存在感がないから消えてしまう、というネタなんですが、「そろそろ来るかな、こい……こい……きたー!」とこっちの期待を裏切らない瞬間にちゃんと挟んでくれます。
OP前のアバンで「ゆるゆり、はじまるよー」とあかりが言うシーンも、ありとあらゆるバリエーションであかりの存在感を消す手法を用いているのは、まるでドリフの定番コントのよう。
定番ギャグは、ツッコミいないんですよ。見てるこっちが突っ込める隙をわざと作ってくれています。
他にも綾乃のダジャレシリーズ「罰金バッキンガムよ!」とかもそうですね。ツッコミないです。割とギャグに関しては放り投げっぱなしなこと多いです。それを他のキャラが思わぬところでツボに入って吹いてしまったり、天丼ギャグ的に重ねていくことで面白みを出す手法を用いています。
個人的好きなのは、一期7話の、結衣の親戚の子まりちゃんの「大きくなったらウニになる!」というセリフ。あれツッコミも何もないですからね。もうーかわいいよ。
基本的にボケキャラが多いのでツッコミは結衣一人になりがちなんですが、さすがに結衣だけでは追いつかずツッコまない方が多いこの作品。つまり、突っ込むのは、ぼくたちだってことさ!
同時に、あまりにも刺激の強すぎるようなエグいネタや、ストレスのかかるのようなギャグはありません。これを「ゆるい」と称するのは簡単なんですが、実際に計算して「ゆるく」しているんです。
つまり、やりすぎない。止め際をちゃんとわかった上で踏み込みすぎない。
ギャグだからなんでもやっていいわけじゃないし、ゆるいから手を抜いているわけじゃない。
適切な分量でネタを提供してくれるから、安心して見ることができるんです。
■一歩ひいたところから、笑えばいいよ。
キャッチコピーの「笑われればいいと思うよ」ってのがまた面白いんですよ。この言葉ちょっと不思議じゃないですか?
笑われる、ってことは笑う人がいて、笑われる対象がいるということです。
この場合は笑う人は視聴者、笑われるのはキャラクターです。
感情移入して入り込むべき、という意味ではない。笑え!と押し付けているわけでもない。
いわば、キャラたちの世界と、視聴者の視点に小さな距離を置いているんです。さっきの「ドリフ」のたとえで言うと、舞台の上の人物と、観客席、ですね。
この作品、カットを見てみると、引きのシーン(少し距離を置いてその場にいるキャラクター全員が映っているシーン)と、キャラのアップのシーンが交互に入ることが多くあります。
引きのシーンは、真横からコントを撮っているような描写が多め。斜め上の天井カメラから長めに撮っているシーンも多いです。
引きのシーンで複数人並んでいる時、ちょっとコントや漫才番組を意識しながら、キャラごとの位置を見てみてください。
ヒントは「右側にいるキャラ」。右側の人物は押しが強いことが多いのです。右側に京子が多いのもヒントになります。
キャラの考えていることや、キャラ同士の人間関係の再発見ができますよ。
ちなみに、あかりは不憫扱いされていますが、カットの使い方やカメラワークに関しては超特別なので、むしろVIP待遇なのも見逃せません。
■あくまでも、「ゆる」「ゆり」です!
まあとはいえ、さすがに「ゆるゆりキャラは向こう側、視聴者はこっち側」と割り切るとちょっとさみしいところもありますね。
個人的には、この安心アンコールワットの世界はできるだけ壊したくないので、遠くから眺めてニヤニヤできればそれで満足なんですが、やっぱり彼女たちとワイワイやりたいなーなんていう欲求もゼロじゃないわけですよ。
そこで重要になるのは、メガネで妄想癖が強い千歳の存在です。
特に綾乃と京子のカップル(正確にはまだカップルじゃないけどね!まだね!)に対しての百合レーダーの敏感さ、彼女ら二人のあわーい関係を見て大興奮して、鼻血を撒き散らし大惨事を起こすのが定番のおもしろキャラです。どんだけ血液多いんでしょう。
彼女の、「女の子同士ラブラブってええなー」 という感覚は、非常に百合好きの人の感覚と似ています。なので、ポジションとして彼女が生徒会にいて、ちょっとだけ引いた位置から綾乃と京子、また他のメンツを見てニコニコしているのは、すごい共感できるんですよ。あくまでもごらく部ではないのがポイント。踏み込みすぎない距離なんです。しかもさらに、その妹の千鶴は千歳と綾乃のカップリングでヨダレ垂らしますしね。こっちはさらに遠い、生徒会でもごらく部でもないという絶妙なポジション。
この作品を見て、漫画『百合男子』のように激しくカップリング妄想をして百合を心の底から楽しむもよし。
あくまでもドリフのようなコントとしてゲラゲラ指さして笑うもよし。
どちらにもシフトできるように作っているバランスが、広い層の心をキャッチしました。
最初にも書きましたが「好き」の感情を百合で描くってすっごい難しいんですよ。まして中学生ですからね彼女たち。どこまでが恋愛でどこまでが友情なのか?
答えを描いてしまうのではなく、受け取り方は視聴者それぞれに託して、あくまでも「好き」を軸にギャグで構成しているのがポイント。
極端な話、この作品でどんなカップリング妄想してもOKなわけですよ。ぼくは京子・結衣や京子・綾乃が好きですが、綾乃・結衣も具体的には描かれてないですが意外とありなんじゃない?くらいの。
そこは『ゆるゆり』の「ゆる」の部分です。どうとってもいい。
いい友情だよねー、と取ってもいいし、ラブラブやんけ!とニヤけてもいい。
不思議な事に、見てゲラゲラ笑った後に、安心して好きなキャラやカップリングを言いたくなるんですよ。誰かに。この子が好き!このカップルかわいい!って。
どう受け取ってもかまわないよ、という構造と、安心して眺められる完璧な安定感ゆえです。そこから千歳みたいに妄想しちゃいましょ。
さて、あなたのお気に入りカップリングは、どの子とどの子?
 ≪文:たまごまご≫
WEBサイト「たまごまごごはん」の管理人でもあり、ライターとしても活躍中
●たまごまごごはん/
●たまごまご・オブ・ザ・デッド(Twitter)/
TVアニメ『ゆるゆり♪♪』
●テレビ東京/毎週月曜日 深夜2:00~
●テレビせとうち/毎週火曜日 深夜2:03~
●TVQ九州放送/毎週火曜日 深夜3:33~
●テレビ大阪/毎週金曜日 深夜2:40~
●テレビ北海道/毎週金曜日 深夜3:00~
●AT-X/毎週火曜日 10:30~/22:30~、毎週金曜日16:30~/28:30~
*放送時間は放送局の都合により変更になる場合があります
≪キャスト≫
●赤座あかり/三上枝織
●歳納京子/大坪由佳
●船見結衣/津田美波
●吉川ちなつ/大久保瑠美
●杉浦綾乃/藤田咲
●池田千歳/豊崎愛生
●大室櫻子/加藤英美里
●古谷向日葵/三森すずこ
●池田千鶴/倉口 桃
●西垣奈々/白石涼子
●松本りせ/後藤沙緒里
●ミラクるん/竹達彩奈
≪スタッフ≫
●原作/なもり(コミック百合姫/一迅社刊)
●監督/太田雅彦
●副監督/大隈孝晴
●シリーズ構成・脚本/あおしまたかし
●キャラクターデザイン・総作画監督/中島千明
●総作画監督/越智信次、尾尻進矢
●美術監督/鈴木俊輔(スタジオ風雅)
●色彩設定/真壁源太
●撮影監督/佐々木正典
●音響監督/えびなやすのり
●音響制作/ダックスプロダクション
●音楽/三澤康広
●音楽制作/ポニーキャニオン
●アニメーション制作/動画工房
【関連リンク】
●TVアニメ「ゆるゆり♪♪」スペシャルサイト/
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