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【 声優警察 番外編 】
| 『クイーンズブレイド~もう一つの物語~』 エピソード01「放浪家出娘。」 |
| 2009年 11月 20日(金曜日) |
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■エピソード01『放浪家出娘。』 「お姉ちゃん、なにやってんの?」今、一番聞きたくない声。その声に身を震わせ、レイナは目を開く。あわてて、周囲に目を配るが、焚き火の薄明かりに照らされた中、辺りには自分以外の気配は感じられない。先ほどの声は、どうやら束の間のまどろみが聞かせたもののようだ。レイナは、ほっと息をつく。 「あの子が、こんなところにいるわけないものね……」 "こんなところ"にいる自分の身をずいぶんと棚に上げた言葉である。何しろ身を暖めるのは、毛布一枚と自分で起こした火のみ。どう言葉を取り繕ってみても、これは「野宿」である。貴族のお嬢様が、一晩をすごす姿としては、まったくの不適切――ヴァンス伯爵家爵位第一継承者レイナ、ただいま家出(レイナ本人に言わせれば"冒険への旅立ち")中である。 ……「旅立つこと」を、はっきり決めたのも、こんな夜だったかしら? やや欠けた月を見上げながら、レイナは思いを巡らせる。 きっかけは何だったろうか。しがらみに縛られた貴族社会の中で流されていくことに反発を覚えたから? もっと単純に、子供のころから大好きだった冒険譚に、レイナ自身が参加してみたかったから? ![]() ……でも本当に大切なのは、私が「ここ」にいるということ。 そう、理由は何だっていい。お仕着せではなく、自分の意思と自分の足で歩んでいくこと――この「旅立ち」はその一歩なのだ。 ……どんな困難にぶつかっても! レイナは決意を新たにし、これまでの旅路を振り返った。 『レイナの旅立ち』第一章=とりあえず、外出にまぎれて逃げ出してみる。しかし、貴族の服は目立つ上に、冒険には向いていない。逃亡の報を受けたエリナにより捕捉。失敗。 『レイナの旅立ち』第ニ章=冒険に必要なものを揃えるものの、その「貴族のお嬢様にふさわしくない」買い物ぶりが、商人の間で話題に。噂を聞きつけたエリナに問い詰められる。失敗。 『レイナの旅立ち』第三章=なんとか冒険用具の確保に成功。だが、姉の動向に目を光らせるエリナの命によって、伯爵家の食料庫は固く閉ざされていた……。失敗 『レイナの旅立ち』第四章=泣き落としその他もろもろで、食料も入手。ついに屋敷からの脱出に成功! ……したのは良いが、その瞬間に警備兵に取り囲まれる。指揮を執ったエリナによって強制送還。失敗。 『レイナの旅立ち』第五章=…………(中略)…………エリナにより捕捉。失敗(※)。 ※以後、繰り返し。 レイナは、凹んだ。 決意の下、家をでること数十回、その試みのすべてはエリナの手によって失敗に終わっている。伯爵領を出ることもままならない状況であり、正直手加減してほしいと、思う。 「だ、大丈夫!私だって成長している!」 沈む気持ちを奮い立たせるべく、レイナは声を出した。 「今回の旅は順調だし……」 実際、今回レイナが家を出てから既に三日がたっている。これは新記録である。 ……一日目は、警備兵に見つかりそうになったけれど、うまくやり過ごせた。二日目は雨に降られたけれど、具合のいい洞穴があって 濡れずにすんだ。 そう考えると、神様が今回の旅を応援してくれているように感じ、沈んでいた気持ちも明るくなっていく。 「今回で、エリナもあきらめてくれたのかも……」 レイナは確信する。あれだけ何度も私の決意を見せたのだ、あの子もきっとわかってくれたはず、と。 ……これだけ歩いたのだから、明後日、いや明日には領地を抜けられるかも…… 安心感からか、復活した睡魔に身を委ねながら、レイナは明日からの旅路を思う。 ……まずは、街に向かおう。パン以外のものが食べたいな……レイナは、ゆっくりと目を閉じる。明日から自分が向かう新しい世界を描きながら。 「お姉ちゃん、なにやってんの?」 『レイナの旅立ち』第×章=ヴァンス伯爵領内を迷走。ヴァンス城ほど近くの兵士訓練用野営地近くで、エリナにより捕捉。失敗。 「放浪家出娘。」――完 ■次回予告 『クイーンズブレイド』に新たな美闘士が名乗りを上げる。 だが彼女にはある秘密が……。次回『隻眼のシャム』 ■ストーリー原案:土産物屋ハンス ■イラスト:、 ■テキスト:十之三乗 |

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