『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』は、過去最大の読みごたえをめざし、5pb.と「Nitroplus」の両制作スタッフ、作家・東浩紀氏など特別ゲストにいたるまで、合計10時間以上にもおよぶインタビューを重ねて構成されている。その魅力の一部を、このインタビューで感じてほしい。
※こちらのインタビュー記事では、一部の核心に触れる部分、よりコアでディープな談話については割愛されています。「完全版」については、11月末発売予定の書籍『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』にて掲載予定です。
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●プロフィール
松原達也(まつばら たつや)氏
5pb.ゲーム事業部Division5プロデューサー。トンキンハウス在籍時に『Lの季節』『MissingBlue』シリーズなどを手がけ、5pb.へ。
『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』にはプロデューザーとして関わる。ムービーやCG制作、コンテなども担当。
林直孝(はやし なおたか)氏
5pb.所属のシナリオライター。ゲーム作品やドラマCDのシナリオ、小説なども執筆する。『CHAOS;HEAD』『STEINS;GATE』ではメインシナリオを担当。他の作品に『Memories Off#5 とぎれたフィルム』、『鏡原れぼりゅーしょん』(小説)など。
―まず『CHAOS;HEAD』について。主人公の拓巳は、オタクで引きこもり。行動力や勇気もなく、女性キャラとは接点が持ちにくいという立ち位置をあえて設定した理由などについてお聞かせ願えますか?
松原:『CHAOS;HEAD』という作品のテーマが妄想ですので、それを一番生かせるキャラクターはどういう性格なのかという部分を重点に考えました。引きこもりだから、人と接点がない分、それだけ頭の中で妄想を膨らましやすくなる。オタク気質の人は妄想と相性がよいと思うんですよ。実際僕もそうなんで(笑)。それでぴったりだと思ったのと、他の美少女ゲームにはない主人公像をやりたかったっていうのはあります。そこらへんは志倉(5pb.社長兼原案の志倉千代丸氏)、林と相談しつつ決めていきました。
林:ただ、正直、凄くチャレンジしていることは分っていて、ドキドキものでしたよ。インパクトは大きかったようで、意外とユーザーさんには受け入れられたところもあって、ホッとしました(笑)。一番最初の案ではわりに普通だったんですけど……そこから一度全ボツにして構成しなおして、そこで個性をぐっと強めた感じですね。お話が盛り上がって、普通ここでヒーロー的な行動を取るだろうというところでも、あえてそれを外すようなことを多々しましたね(笑)。
―最初の案、という話が出ましたが、実は以前、志倉さんから『CHAOS;HEAD』制作以前のボツになった膨大なシナリオがある、という話をうかがっていたんですが。
林:ええ、『CHAOS;HEAD』旧バージョンとでもいえるような設定と、かなりの量のシナリオがありました。実は、それは「渋谷そのものが妄想」というアイデアが軸になっていて。なおかつ、メタフィクション(この場合は、物語の中に、それを読んでいる読者・作者自身が登場したり、登場人物がそれが物語の中であることを知っていて読み手に語りかけてくるような、虚構と現実の境目を超えた演出が採用される手法および、それを用いた作品のこと)要素を話に取り込んでいまして。実はそれが梨深のディソードの形とも関わっていたりするんですよね。
(※幻の旧バージョンの詳細と、拓巳の本質に関わる設定が生まれた経緯については『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』に掲載されます)
―それでは、『CHAOS;HEAD』各ヒロインについてお聞きしたいのですが。まず、咲畑梨深のキャラクターの初期イメージと具体的に設定されていた流れについて教えていただけますか?
(※各キャラクターについて、物語に核心に触れる部分、サブキャラを含むよりコアでディープな裏話については割愛されています。こちらに掲載されているのは内容の一部です)
松原:梨深は最初にデザインがあがってきたキャラでした。見た目はピンク髪で凄くベタなタイプのヒロインを発注しています。ただそれだけでは面白くないので、ヒロインらしくない部分を用意することでキャラを立てようと挑戦しています。なにしろ拓巳は自分からは積極的に動かないキャラクターなんで(笑)物語を進めていく上での牽引役とでも言えば良いのでしょうか。
林:あの「ビシィ!」っていうのは、僕が付けました。『CHAOS;HEAD』については、そういった口癖とか記号的なものをつけて演出していきたかったので。
―妹キャラとして人気の七海ですがこちらの設定の経緯は?
林:七海はそれほどベタな設定にしようとは思っていなくて、どちらかというとリアルな妹の方向で作っていこうというのが最初のイメージだったんですね。ようするに拓巳が二次元が大好きなキャラクターで三次元に興味がないにもかかわらず、三次元妹に萌え萌えしてたら駄目だろう、ということで。拓巳がイラつくような妹、というのが最初のイメージだったんですけど……気がついたら「七海可愛いよ七海」っていう評価に(笑)。人気面は、まさかの誤算でしたねえ。
―次は蒼井セナと折原梢について。まずセナは、ツンデレっぷりが一部で人気ですが?
林:セナは、『CHAOS;HEAD』PC版だと、ツンが9のデレが1というキツ~い感じのヒロインだったと思うんですよね(笑)。なのでデレ部分が相当レアなキャラクターだと思うんですよ。逆にそこまでデレが無くて反感を受けないものかな?というのが最初の感じとしてあったんですよね。でも意外とツンデレとして認知されましたね。後半、ちょっと本音を見せて泣くシーンがあったりするくらいだったんですけど。『NOAH』の各ヒロインルートおよび『らぶchu☆chu!』ではそのへん、強調しましたね。
―梢は唯一の転校生キャラで、東京に来る前には「尾道」にいたという設定ですね。
林:確か尾道が舞台の、某アニメ作品を観ていて、そのイメージがあったのかなあ。
松原:そういった、都会の外の設定を持っているのは梢だけなんですよね。基本的に『CHAOS;HEAD』は、渋谷っていう閉じた舞台で物語を動かしていくっていうのもコンセプトだったので、そこは最初から気をつけて設定してます。
―拓巳いわく「電波」なあやせですけど、彼女の使う独特な言語を描写するさいに参考にしたものなどは、あったのですか?
林:「グラジオール」というのは完全に志倉の創作で元ネタは実は僕も知らないんですよね(笑)。僕の中では、ファンタジー担当があやせというイメージがあって。科学設定解説担当のセナと対立する位置にくるのも必然という感じでしたね。
―あやせは歌姫「FES」として、『STEINS;GATE』とのリンクも見られるキャラの一人ですけど、こういう作品間のリンクというのはどういう経緯から?
林:ゲーム内設定のバンド「ファンタズム」が、ゲーム発売後にシークレットライブをやったりとか「Live 5pb.」のイベントでステージに出たらけっこう反響が大きかったんですね。楽曲も好評だったので、これを『CHAOS;HEAD』内だけで終わらせるのはもったいないという部分があったんです。『CHAOS;HEAD』と『STEINS;GATE』と世界が繋がっているということを、より明確にするために出演してもらいました(笑)。
―優愛が双子の姉妹、というのは初期からあった案なんでしょうか?
林:『CHAOS;HEAD』の1章を書いた時点だと、僕の中ではその案はなかったはずです。原案が志倉であるということもあり、『CHAOS;HEAD』の作り方ってかなり独特で……実は、1章の段階では、僕も結末を知らずに書いていたんですよね(笑)。
―あの性格が豹変するっていう設定は強烈でしたね。
林:あの変化については、最初はもっとマイルドな感じでしたね。既成の美少女ゲームのイメージもあって、仮にもヒロインの女の子を、そこまでエキセントリックな感じにしていいのかな? っていう迷いもあったんです。ただ、志倉にもっと豹変させていいよって言われたので……そしたら、僕がやりすぎちゃった感じですね(笑)。
―やはり、だいぶ通常の美少女ゲームとは違った発想で制作されていたんですね(笑)。『CHAOS;HEAD』全体についてですが、この作品は人間の悪意やどす黒い部分、残虐性を描くという意味では、かなり挑戦的でアグレッシブですね。こういった作品の方向性は、なぜ生まれたんでしょうか?
林:僕の趣味……と言っちゃうとそれで終わっちゃうんですけど(笑)。生々しいリアリティというよりは、綺麗な部分と汚い部分を極端にしようとしていた、というのがありまして。多分一度、「旧バージョン」がボツになった段階で、僕の中でそういうコンセプトを決めたんですね。すべてに対して極端にしないとなりたたないというか、どうせやるなら突っ走ろうと。そのリミッターが外れた瞬間がそこだったと思うんですよね。
(※以降のテーマ性と『CHAOS;HEAD らぶChu☆Chu!』についての談話は、『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』に掲載されます)
―次は『STEINS;GATE』について。こちらはまず、キャラクターについてお聞きします。最初は主人公の岡部倫太郎(オカリン)について。「厨二」というキーワードをこのキャラに当てはめた、そもそもの経緯をお聞きしたいんですけど。
(※サブキャラクターを含む各キャラクターの設定・裏話などさらなるディープな話は、『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』にてお楽しみいただけます)
林:厨二にしようって言ったのは僕なんですが、前作の『CHAOS;HEAD』の主人公が意外に受け入れられたという部分で、本作に関してもそれを期待する人はいるだろうと。また、ストーリーを作っていくうえで、陰謀論的な側面が強い形になっていきそうだったので、それならば厨二病キャラというのはぴったりということで採用した感じですね。
―オカリンについては、宮野真守さんの熱演が話題になりましたが、全体に声優さんのキャスティングはどうやって決めたんですか?
林:今回は、僕と松原の持っているイメージを、音楽事業部のプロデューサーに投げて、いくつか候補をあげてもらいましたね。それから志倉を含め、全員で相談して決めた感じですね。
(※このインタビューは、声優さんのキャスティングについても語っていただいています。詳細は、『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』に掲載予定)
―次は椎名まゆりです。彼女は、とにかく不幸な運命を背負うキャラである、というのがOPムービーなどでも繰り返しアピールされていますが(笑)。どういう流れでそういうヒロインになったんでしょうか?
林:元々志倉の最初の構想だと、メインヒロインが彼女だったんですよ。その方向性でどんな話をやろうかって僕から考えていくうちに、結果的にストーリーの流れ上、ああいうことになったというか(苦笑)。
『STEINS;GATE』に関しては前半の「偶然タイムマシンができてしまう」という部分が、志倉の考えた基本の方向性でして。で、後半部分に関して、僕とNitroplusの下倉さんで、完成したタイムマシンで何をするかというのを考えた時、どうしてもシリアスな展開が必要になって……色々考えたんですけど、他のヒロインではなく、まゆりである必然性がどうしてもあったんです。彼女は一番弱くて、守ってあげなきゃいけない存在なので。
―次はダルこと橋田至について。ディープなオタクという設定ですが、『CHAOS;HEAD』で拓巳を作ったことで経験が役に立った部分とかはありましたか?
林:拓巳は主人公というかプレイヤー視点のキャラクターですけど、ダルは脇役というか第3者的存在なので、拓巳以上に変態的言動をしても、それほど感情移入面で影響がないんですよ。なので好き放題やらせてもらった感じですね。
松原:デザイン面では、最初は痩せ型だったのがhukeさんのアレンジでああなったという経緯がありますね。デブキャラになってよりイメージどおりに落ち着いたというか、たしかに痩せているダルも悪くはないんですけど、やっぱり岡部と並んだ時に一番しっくりくるのは今のダルだな、と上がってきたイラストを見て確信しました。
―次は牧瀬紅莉栖なんですけど。@ちゃねらー(作中の造語。架空の巨大ネット掲示板「@ちゃんねる」に入り浸っている人のこと)っていう設定が生まれた経緯というのは?
林:ネットを見ていて、帰国子女の人は、結構サブカルチャーが好きだったり、ネットや某巨大掲示板を通じて日本の雰囲気に親しんでいる、という事実を調べていて。そういう意味でリアリティがあるかな、と思いまして。あとは、ギャップですよね。紅莉栖はそもそも、解説役でお堅いイメージがある上、ツンツンキャラなので親しみを持てる要素を入れたいな、と。それで秋葉原のオタク文化が舞台となれば、@ちゃねらーにするしかないんじゃないのって(笑)。
―よく考えてみると主人公が「厨二病」で、メインヒロインが「ネット中毒」ってけっこう大胆な設定ですよね(笑)。設定だけ聞くとどんなゲームなんだよっていう(笑)。
林:確かに、結構冒険的ですかね。でもまあ『CHAOS;HEAD』の拓巳が比較的大丈夫だったっていうのもあって。いけるところまでやってみようか、という。結果的に上手くいったのでよかったですね。また、彼女について後半の設定や流れなんかは、最初は本当に何もなかったので、思いついた時に「なんか降りてきた!」って感じたぐらいで……本当にうまくハマりましたね(笑)。
(※牧瀬紅莉栖については、「TRUE END」後の物語を描くショ-トストーリー、特別付録として「牧瀬紅莉栖からの手紙」が書籍に付属します)
―次は桐生萌郁についてお聞きします。
林:最初の志倉の設定では、SERNで働いている科学者っていうものだったんです。デザインも、今よりもっとキャリアウーマン風で。
―彼女はメガネキャラで、メール人格とリアル人格がまったく違うという二面性を持っていますね。これは『CHAOS;HEAD』の優愛とかとも共通するところですが?
林:まあ偶然ですね。僕がメガネキャラに恨みがあるとか、そういうわけではないです(笑)。メール人格があるとか携帯依存症という設定に関しては、確かフォーントリガーっていう設定が決まったあとで付け加えたはずです。基本的にヤンデレというか不幸顔なのでそういう方向性でキャラを作っていました。
―漆原るかについてはどうでしょうか?
林:志倉の方から、最初からるかは男の娘(こ)っていう設定でいくという方針はあったんです。キャラとしてとても面白いんじゃないかってことで。声優の小林さんは某アニメで女装の主人公を演じられていて、そのイメージが強かったんですよね。
松原:いわゆる男の娘(こ)なんですけど、デザイン的には、hukeさんにはそこはまったく意識しないで「女の子」としてデザインしてくださいと話をしています。hukeさんの中では、今も女の子のイメージの方が強いかもしれません(笑)。
―一部ファンに人気が出たことにういては、いかがでしょう?
林:見た目的にも、一番るかが「可愛い」じゃんとは思ってました(笑)。一部、拒否反応を起こす人もいるんじゃないかなと思ったんですけど……。
松原:ほとんどいなかったね。
林:逆に、女の子になったら身内から拒否反応が出たという(笑)。シナリオが完成した段階で、志倉とかスタッフから「なんで女の子にしちゃったの!? そのままがよかったのに!」って怒られたりしましたね(笑)。
―次はフェイリスですが、こちらは?
林:フェイリスは、桃井さんという配役はすぐに決まったんでしたよね。
松原:そうそう。一発で決まりましたね。
―フェイリスのルートは、ちょっと恋愛色が強くて雰囲気が違いますが、その理由は?
林:るかとフェイリスのルートは意図的に恋愛色強めにしていますね。話の根本にがっちり関わってくる、というキャラクターではなかったので。また、高層マンションに住んでいるっていう設定については、フェイリスが秋葉原に萌え要素を持ち込んだ張本人という設定が最初にあったんです。それで秋葉原のお金持ちの地主、という設定から、じゃあ何処に住んでいるのが一番ふさわしいのかなって考えたときにやっぱりあの駅前の近代化が進んでいるあのマンションに住んでいるとかっこいいって僕が単純に思ったんですよね。
―雷ネットアクセスバトラーズの会場になった場所、これって実際にカードゲームの大会がよく開かれている場所がモデルだと思いますが、その辺は意識しましたか?
松原:そうですね。秋葉原のあの辺でああいったカードゲームの大会をやろうとすると、他にもいくつか場所があるんですけど……一番近代的で見栄えがするのはあそこだなと思って(笑)。
―最後に阿万音鈴羽についてお聞きします。
林:鈴羽はけっこう難しい役柄というか、世界線をまたいで登場したり、秘密を持った状態で主人公たちに近づいてくるので、けっこう難しいんですよね。演技的な部分で微妙なニュアンスの違いっていうのが必要になるので、ベテランの田村さんにやってもらえれば安心できるなというのがありました。
松原:色々演じ分けていただけるという点が重要だったんです。話題になった鈴羽の「手紙」はとある女性スタッフに書いてもらったのをスキャンして使っているんですけど、ところどころ僕が手を加えています、最後の文字のニョロッとした線とか(笑)。
―PC版には追加CGがありましたが、このへんを入れていった基準や理由は?
松原:大前提として1キャラ1枚は追加してあげようってことにしました。あとはXbox 360版でスクリプト(文章・テキスト表示関係の簡易プログラム)を担当した人間と僕と林で、イベント的に絵がほしいのはここだろうっていう感じで決めていきましたね。基本的にはやっぱり演出強化っていう目的があったので、演出が薄いところと、各キャラ1枚は追加していくっていうところが最大の意図としてありました。ちなみにXbox 360でも、9月中旬にダウンロードコンテンツ『演出強化パック』のリリースが決定しています。
―7月のワンフェスで初めて発表された、イメージソングの「A.R.」を使ったPVなんですけど、まゆりを押された理由は?
松原:あれは、あくまでもOPではなくてイメージビデオ的なものですね。ゲーム中に流れるものではないんです。
林:ゲーム内では「ギャラリーには入って、普通には見れない」という感じになっています。
松原:まゆり押しなのは、実は僕からの指示ではなくて、Nitroplusのぺはら工務店さんの意向なんですよね。
(※『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』、ぺはら工務店氏のインタビューに詳細あり)
―作品全体について、『STEINS;GATE』では現実の店舗や場所の名称を使われていますね? 『CHAOS;HEAD』では取られていなかった手法ですが?
松原:あれはホントに大変で凄く手間がかっています。両作品をプレイされた方はわかると思いますが、『STEINS;GATE』ではインターミッション部分をなくしているんです。これは、プレイヤーと主人公の距離をなるべく近づけたいって意図があって、ほぼオカリンの主観視点で進むようにする為です。思いっきり感情移入してもらいたいなってことがあったんですね。で、没入度を高めるために現実の名称を使っています。架空の秋葉原っぽい街じゃなくて、本物の秋葉原ってことにしたかったので。あくまでもリアリティを求めた結果ですね。
―『STEINS;GATE』はXbox 360では異例ともいえる大きな支持を受けました。そういう広い層からの反響を受けてヒットした理由は、今ではどう思っていますか?
松原:ほんの少し狙ってはいたんですけど、ユーザーさんに色々考察してもらえる土台を残しつつ物語を作っていった部分があって。全部が全部、きっちりとした回答を提示していないんですよね(ラボメンバッジの最初の製作者について、など)。そこはわざと狙っていたところで、そこによって話題が生まれて、プレイヤー同士のコミュニティーが発展すればいいなあ、ユーザーさん同士が色々勝手に補完しあってくれるようなベースになる物語が作れればいいなあというのはあったんですけど……こちらの想像を超える盛り上がりになりましたね(笑)。
林:みなさんの妄想力が凄いんですよね。「その発想はなかった」という考察が多々出てきたりするんですよ。
―ただ、そういういわゆる設定考察好きの層以外にも、支持されているような節があるんですが?
松原:結構小難しい話をしているようでいて、わりに王道の話なので、物語の流れ自体はわかりやすいんですよね。難しい気がするけど、実はわかりやすいストーリーというのも受け入れられた原因かなと思っていますけど。
林:あとはアレですね、やっぱりロマンだと思うんですよ。日本人のタイムトラベル話好きは異常ですからね。『STEINS;GATE』の面白い特徴に、普通の美少女ゲームと違って、30代以上の方にも多く支持されているっていうのがありまして……。
―おっと、そろそろですね。WEB掲載用としてはここまでで。すみません(笑)。
(※この先については、11月末発売予定の書籍『カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス』にてお楽しみいただけます。現在、両作品にちなんだイラスト・川柳を募集する書籍連動企画「ラボメンズ・プロジェクト」()も開催中です。原作スタッフによる審査、プレゼントなどもありますので、ぜひ、ふるってご応募ください!)
カオスヘッド&シュタインズ・ゲート―科学アドベンチャーシリーズ マニアックス
●発売/2010年11月予定
●価格/未定
●発売元/ホビージャパン
【関連サイト】
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